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平成25年度Lectureship Award受賞者の決定

平成25年度の第15回Lectureship Awardに推薦された研究者について慎重に審査を行った結果、下記の研究者が出席委員全員の合意で承認された。また同日行われた役員会において受賞者候補として承認されたので、ここに報告する。

第15回Lectureship Award 受賞者

Reinhard Miller 博士 (Max Planck Institute of Colloids and Interfaces in Potsdam 独))

選考理由

Miller博士(1950年生)は、ドイツ・ポツダムのMax Planck Institute of Colloids and Interfacesの界面部門のグループリーダーとして、液体界面の動力学、界面活性剤や高分子の吸着熱力学、界面相互作用と2次元レオロジー、泡とエマルションの安定性などの分野で研究を展開しており、欧州の界面およびコロイド化学分野のリーダーの一人である。
Miller博士はRostock大学で数学を修めたのちDresden工科大学でコロイド化学を学び、1978年にAcademy of Science in Berlinから博士学位を授与されたのち、1992年から現在に至るまで20年以上にわたって界面部門のリーダーとして研究グループを率いている。その研究分野は界面膜の熱力学から動力学まで、理論から実験まで、また基礎から応用までと実に多岐にわたっている。最近では主に吸着の動力学に軸足を移し、吸着過程の追跡や界面粘弾性の研究を、そのための新規計測手法の開発や理論構築を含めて、精力的に推進している。
同氏の業績は、J. Phys. Chem.、J. Colloid Interface Sci.、 Langmuir、Colloids and Surfaces誌等のコロイド・界面化学分野の国際誌に460報もの論文(この5年間だけでも170報程度)が公表されている。またECIS(European Colloid and Interface Society)、IACIS(International Association of Colloid and Interface Scientists)、SIS(Surfactants in Solution Symposium)等のコロイド・界面科学分野の国際学会でも講演に多数招待され、高い評価を得ている。さらに、Advances in Colloid & Interface Science、Current Opinion in Colloid & Interface Science、Progress in Colloid & Interface Science誌のeditorや専門書「Studies in interface Science」シリーズの編集および執筆者としても良く知られている。また同氏は現在ECISの会長であり、次期IACIS会長に就任することも決まっている。
このようにMiller博士は、自身のコロイド及び界面化学の研究のみならず、著作活動、国際会議や国際学会の運営などを通じて、コロイドおよび界面科学の発展に大きく貢献しており、今後も益々当該分野と当部会の発展に貢献することと思われ、Lectureship Awardを受賞するにふさわしいと認める。

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