公益社団法人日本化学会 コロイドおよび界面化学部会

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第 1 回実用技術講座

「実用濃厚スラリーの機能・特性と分散性の関係を探る」

企画コンセプト

インク、塗料、化粧品、セメントなど実用分散系は高濃度でしかも組成は複雑なものが多い。一方、コロイド科学で扱われる理論はその多くが粒子濃度の低い、いわゆる希薄単一粒子系を対象としてきました。このことが実用分散系を設計する際の理論と実在系の隔たりとなり、多くの技術者にとってモノづくりの障害や技術革新の課題となってきました。本講座では濃厚分散系を実際に取り扱われている開発者を講師にお迎えし、分散性の定義や分散制御と言った基礎から各分野での応用例まで様々な視点からの講演をお願いしております。とくに濃厚スラリーのレオロジー的特性や機能と分散性の関係について、各分野での考え方・見方をご紹介頂き、理論的アプローチや実用系の扱い方を学ぶ機会となることを願って企画いたしました。濃厚分散系にご興味をお持ちの研究者や開発の課題でお困りの技術者の方など各分野からの幅広いご参加をお待ちしております。

開催時期

平成 25(2013)年 11 月 8 日(金) 10:00 - 17:10

化学会館 (東京都千代田区 神田駿河台 1-5)
http://www.chemistry.or.jp/access/index.html

お申し込み

受付を終了いたしました。

参加費

部会員 10,000 円、日化会員・協賛学協会会員 13,000 円、非会員 15,000 円、学生 5,000 円
※勤務先が法人部会員の場合は部会員、日本化学会法人会員の場合は日本化学会会員、協賛学会法人会員の場合は協賛学会員扱いとなります。
協賛学会は下記の通りです。

(協賛申請中の学会 一覧)

近畿化学協会、高分子学会、日本セラミックス協会、日本薬学会、色材協会、電気化学会、化学工学会、分析化学会、レオロジー学会、粉体工学会、日本油化学会、日本表面科学会、ナノ学会、繊維学会、応用物理学会、プリンテッドエレクトロニクス研究会

(法人部会員一覧)

旭化成ケミカルズ梶A味の素梶A花王梶A川研ファインケミカル梶Aキヤノン梶A協和界面科学梶A牛乳石鹸共進社梶A潟Rーセー、塩野義製薬梶A且草カ堂、スペクトリス梶A潟Zントラル科学貿易、大正製薬梶A東邦化学工業梶A日機装梶A日光ケミカルズ梶Aニプロパッチ梶A鞄本触媒、日本メナード化粧品梶A富士シリシア化学梶A富士フイルム梶Aユシロ化学工業梶Aライオン

支払い方法

■ 銀行振込:次の3つの金融機関のいずれかをご利用下さい。
---> みずほ銀行 神田支店  普通 1073505
---> 三井住友銀行 神田支店  普通 0309133
---> 三菱東京UFJ銀行 神保町支店  普通 1376673

■ 郵便振替:郵便局備え付けの振替用紙にある口座番号に00170-0-6058と記載し、
 通信欄に「第 1 回実用技術講座」と明記してご入金下さい。

■ 当日支払:当日の受付会場にて参加費をお支払下さい。

プログラム

Session 1 10:00-10:50

「General considerations regarding evaluation of dispersibility and In-situ characterization by separation behaviour」
ISO/TC24/SC4WG16:分散安定性評価グループ、コンビナー Dietmar Lerche

Session 2 10:50-11:40

「濃厚ヘテロ分散系の塗料設計について」 日本ペイント (株) 山本 正治

一般に塗料中には、種類もサイズも異なる複数の顔料(粒子)が数%〜数十%の高い濃度で配合されており、塗料や塗膜の性能や品質を考える上で、これら顔料の分散安定化は非常に重要である。本講では塗料における顔料分散について事例を交えて説明いたします。

Session 3 11:40-12:30

「濃厚スラリーの流体力凝集と構造粘性」 東京大学 工学研究科 山口 由岐夫

平衡論的な凝集はDLVO理論で表現できることが多い。しかし、流動場や乾燥場における凝集は十分に理解されていない。特に、濃厚系になると 理解が難しい。実験的検討とシミュレーションからこの難題について考える機会を提供したい。

Session 4 13:30-14:20

「レオロジーで不均一を測る ?レオロジーなんかこわくない!?」 日本レオロジー学会 上田 隆宣

レオロジー測定では均一分散をした場合には媒質の性質に近くなると考えられており、このことより時間温度換算則、コックスメルツ則、ひずみ分散などのレオロジー測定で不均一さを解釈する。

Session 5 14:20-15:10

「化粧品用粉体の機能性に及ぼす分散特性の影響」  (株) 資生堂 那須 昭夫

本講演では、紫外線防御を目的に広く化粧品に用いられている微粒子粉体に着目し、機能を発揮させるために必要な分散安定化の考え方と、レオロジー解析に基づく分散性の定量的な評価法について述べる。

Session 6 15:30-16:20

「セメントの分散性制御とその特性/建材分野への適用事例」 ライオン (株) 野田 泰史

セメントの分散性制御とその特性/建材分野への適用事例土木建築において、高濃度分散系はセメントやモルタル、残土処理等様々な材料、技術に応用されている。本講演では、同分野で使用される各種分散剤とその特性について、現場事例を交えて紹介する。

Session 7 16:20-17:10

 「顔料粒子と樹脂粒子を含む水性インクジェットインクにおける流動と界面作用」 元キヤノン(株) 野口 弘道

商業用途の水性インクジェットインクは、従来のインクジェットインクと比べて、濃厚系である。本講演では、顔料分散体と樹脂エマルジョンが共存するインクにおいて、その状態とその安定性、流動特性、吐出、定着、皮膜化、画像形成、の各工程における分散安定と界面制御に関わる現象の観察結果を解説する。本講演は協和界面科学(株)の加藤正和氏、(株)セコニックの三浦秦介氏との共同研究の成果を含むものである。

 

 

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