公益社団法人日本化学会 コロイドおよび界面化学部会

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第 31 回 コロイド・界面技術シンポジウム

「人と人をつなぐコロイド」

〜関係づくり、ものづくり〜

コロイド・界面化学研究の応用製品である化粧品や洗剤、柔軟剤等の家庭用品は、単なる製品機能に留まらず、人と人との人間関係のサポートと深く関わっています。例えば、化粧により、清潔な、若々しい印象を与えたり、家族や他者に安心感をもたらす事が製品の重要な目的の一つになっています。さらに最先端の製品の中には、人と人とのきずな形成にまで配慮されて開発されたものがあります。本シンポジウムでは、このような製品と顧客満足の本質に、心理学、脳科学の視点から迫り、実際にそれを実現するために駆使されている最新のコロイド技術を対象とした総合的シンポジウムといたしました。不確実な時代の中で、企業の開発現場で研究テーマのヒントを探している技術者や、将来の進路を模索している学生の皆さんに、これからの研究とモノつくりの方向性について考え、議論する場を提供します。

主催 : 公益社団法人 日本化学会 コロイドおよび界面化学部会
■ 開催時期 および 場所

平成 26 (2014) 年 1 月 30 日 (木) - 1 月 31 日 (金)

日本化学会 化学会館 7 階ホール (東京都千代田区)
http://www.chemistry.or.jp/kaimu/office/map.html

■ プログラム
・第 1 日 : 2014 年 1 月 30 日 (木) 10:00 - 16:50

【きずなをむすぶ製品開発】

10:00 - 11:00 【基調講演】 「社会脳へのアプローチ―自己と他者のつながり―」

          京都大学 苧阪 直行 氏

脳へのアプローチは、従来の生物脳研究から社会脳研究へのアプローチへと急速にパラダイムシフトと遂げつつある。人文社会科学を脳科学に融合させた融合社会脳科学のインパクトとその将来展望を考えたい。とくに、自己と他者をつなぐ社会の脳内表現のダイナミックスを美しさへの共感、他者の心の推定や報酬期待などを中心に概観したい。

11:00 - 12:00 【基調講演】 「きずなを深める脳のしくみ」

          杏林大学 古賀 良彦 氏

「ヒトはコンピュータとは異なり、きずなが結ばれることによって認知から行動にいたるプロセスが円滑に機能するようになる。香りや食品には情動に働きかけてきずなを深める作用が期待できることを脳機能画像によって示す。

13:00 - 13:50 「エコ洗濯で、ゆとりの時間を生み出す新提案 〜衣料用液体洗剤・アタックNeo(R)の開発〜」

          花王(株) 三宅 登志夫 氏

環境負荷の低減と、新しい洗濯価値の提案を目標に、衣料用超濃縮液体洗剤「アタックNeo」は開発されました。そこで生み出された「すすぎ1回」という新洗濯提案は、節水・節電というエコ価値とともに、家族とのゆとりの時間をも作り出す効果があったのです。

13:50 - 14:40 「Change the world ロボットが世界を変える アイロボット社(R)とルンバ(R)のストーリー」

          セールス・オンデマンド(株)(アイロボット日本代理店) 徳丸 順一 氏

MIT発のロボット創造ベンチャーとして生まれたアイロボット社が、さまざまな苦労の上どのようにルンバを生み出すことができたか。また日本においてどのようにルンバを展開し、商品として育ててきたかをご紹介いたします。

15:00 - 15:50 「脳を育む親子クッキングコミュニケーション」

          大阪ガス(株) 山下 満智子 氏

食を取り巻くさまざまな問題は、今日の国民的課題となっている。大阪ガスでは、東北大学の川島隆太教授と共同で、「脳科学的アプローチによる調理をすることの効果に関する研究」を行ない、ホットケーキを焼くなど親子クッキングコミュニケーションの重要性をあらためて確認した。

15:50 - 16:50 【特別講演】 「未知をつくる、未知になる - Wii開発で見つけた「家族」のコンセプト」

          わかる事務所 代表 玉樹 真一郎 氏

産業が成熟し、新鮮味が薄れ、新しいものが生まれなくなってきた時、まずは自分自身を新しいものへと変える必要がある。Wiiの場合、そのキーワードは「家族」だった。

・第 2 日 : 2014年 1 月 31 日 (金) 10:00 - 17:40

【人の中のあなたのために】

10:00 - 11:00 【基調講演】 「「かわいい」−人をつなげるポジティブ感情−」

          広島大学 入戸野 宏 氏

私たちの身の回りには「かわいい」という言葉があふれています。また,かわいいと形容されることを狙った商品やデザインも数多く製作されています。日本のポップカルチャーの代表例といわれる「かわいい」ですが,その実態は正確に理解されてきませんでした。今回の講演では,これまでに行った実験や調査の結果から見えてきた「かわいい」の正体について,分かりやすくご紹介します。

11:00 - 11:50 「脳がつむぐ人と人」

          東京都医学総合研究所 則内 まどか 氏

赤ちゃんにとって養育者との関わりは、初めて築く人間関係であり、その関係性は、その後のコミュニケーション能力や心身の発達に影響する。本講演では、健全な関係性を育てるために重要な「親の愛情」や「適切な育児行動」を支える親の脳の仕組みについて、演者の研究成果を紹介する。

13:00 - 13:50 「気持ちを後押しする化粧 - 高齢者への化粧の効果」

          (株)資生堂 池山 和幸 氏

多くの女性が習慣的に行っている化粧行為が、高齢期には変化します。高齢期の化粧実態をはじめ、化粧をやめた女性が再びはじめるとどのような効果が現れるのか、化粧療法研究を通じて得られた知見をご紹介いたします。

13:50 - 14:40 「顧客ニーズの深耕と表面改質技術を融合させたメイク製品の新たな価値・機能向上の実現」

          (株)コーセー 増渕 祐二 氏

顧客の潜在ニーズを的確に捉え、それを実現させるための技術開発を行うことは顧客満足度を高める上で重要である。本講演では、ファンデーションの新たな化粧持ち機能となる2次付着レス効果や紫外線遮断効果を向上させる表面改質技術について詳細を報告する。

15:00 - 15:50 「おなかの「ポッコリ」を「スッキリ」したい!−ラクトフェリンサプリメント誕生物語」

          ライオン(株) 小野 知二 氏

メタボリックシンドロームの罹患者は予備軍も含めると2000万人以上にも上り、国民の健康を考える上でメタボケアはとても重要です。当社は歯周病予防研究を進める中で、偶然の発見によりラクトフェリンの内臓脂肪低減効果を見出しました。ささいなデータを見逃さずに商品化に至った、ラクトフェリンサプリメントの開発物語をご紹介いたします。

15:50 - 16:40 「香りの効果と、人と店舗の絆を創る香りブランディング」

          (株)アントレックス 多田 崇哲 氏

近年証明されつつある、人の感情や行動に対する香りの効果、及び、香りを使ったビジネスの一例として店舗空間を香らせるブランディング・販促手法とその市場への広がりを、実例を挙げてご紹介致します。

16:40 - 17:40 【特別講演】「Mart族(R)に学ぶ−スペックや機能性だけでは足りない製品開発における「気分」の盛り込み方−」

          (株)光文社 月刊Mart 編集長 大給 近憲 氏

製品開発のとき、開発の方々は、ともすればそのスペックや機能性の優秀さだけにこだわりがちです。しかし、製品がどれだけ気分的に訴えてくるか、フィットするかということで、買う買わないを決める主婦が多いのも現実です。購買動機を握る「気分」について、Mart読者の例を挙げて、ご紹介します。

■ お申し込み

お申込みは終了しました。多数のお申込みを頂きまして有難うございます。

■ 参加費とお支払い

部会員 25,000 円、日化・協賛学協会会員 30,000 円、一般 35,000 円、学生(部会員) 5,000 円、学生(一般) 15,000 円
※ 勤務先が法人部会員の場合は部会員、日化法人会員の場合は日化会員としての扱いとなります。

a) 銀行振込でのお支払い:次の 3 つの金融機関のいずれかをご利用下さい。
  ※ 請求書はお申込みいただいたのち、自動的に発行いたします。

  名義:公益社団法人 日本化学会
  ---> みずほ銀行 神田支店 普通 1073505
  ---> 三井住友銀行 神田支店 普通 0309133
  ---> 三菱東京UFJ銀行 神保町支店 普通 1376673

b) 郵便振替でのお支払:郵便局備え付けの振替用紙にある口座番号に 00170-0-6058 と記載し、
  通信欄に「第 31 回 コロイド・界面技術シンポジウム参加費」と明記してご入金下さい。

c) 当日のお支払い:当日の受付会場にて参加費をお支払い下さい。

・お問い合わせ
 公益社団法人 日本化学会 コロイドおよび界面化学部会 事務局
 〒101-8307 東京都千代田区 神田駿河台 1-5 TEL: 03-3292-6163 FAX: 03-3292-6318
 E-mail: dcsc@chemistry.or.jp

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